不器用さを分類しました

京都大学医学部人間健康科学科
入江啓輔

「不器用」という言葉はさまざまなところでよく耳にします.しかし「不器用」にもいろいろなタイプがあり,タイプに応じて日常生活に支障のある項目が異なります.

今回,京都大学大学院医学研究科人間健康科学系専攻と株式会社Ecold の共同研究にて,未就学児の運動機能のサブタイプと日常生活動作の関連を調査しました.その結果,子どもたちは

1)Type I  は粗大運動よりも微細運動が苦手

2)Type II  は微細運動と粗大運動ともに苦手

3)Type III  は微細運動より粗大運動が苦手

という3つのサブタイプに分類されました.さらに,タイプ別の日常生活動作との関連では,Type  II  はコミュニケーションスキルと上半身と下半身の着替えが苦手という特徴が明らかになりました.今後は苦手に応じた個別最適な支援のエビデンスの検証につながることが期待されます. 本研究成果は,2023 年 6 月 15 日に,国際学術誌「Occupational Therapy International」にオンライン掲載されました.
https://doi.org/10.1155/2023/4031372